「介護が必要になったらどれぐらい費用がかかるの?」
「介護の費用が月に10万円以上するとか聞くけど実際どうなの?」
「介護サービスを受けるにはどうしたらいいの?」
実際に今まで聞いたことがある相談内容です。
介護保険を利用するのが初めてで何から進めていいかわからない、在宅介護を自分だけで、家族だけで乗り切ろうと思っている人に伝えたいことがあります。
この記事では、介護施設の施設長の視点から、在宅介護を無理なく続けるために知っておきたい大切なポイントを解説します。
本記事の内容
地域資源の活用をする
資金のことを管理する
介護サービスまでの流れ
地域資源を活用する

「地域資源ってなに?」
そんなふうに思う方も多いでしょう。
ここでは簡単に説明します。
フォーマル(介護施設、病院、行政)・インフォーマル(近隣住民、ボランティア)両方のサービスや人的ネットワーク、情報、場所など多肢にわたり、これらを上手に活用することで高齢者の生活の質を向上や自立支援に役立てる物
では、より具体的な地域資源を紹介します。
- 地域包括支援センター
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介護の総合相談窓口、なんでも相談でき「まずはここに相談!」
介護事業所は包括支援センターの人とも良く連携をしています。
- 民間サービス(配食弁当など)
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介護保険外で利用できるサービスです。独居や日中、家族がいない場合介護サービス外で配食弁当や見守りのサービスを利用することで、たくさんの人の目で支援することができます。
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生活している場所の環境もありますが、介護サービスが入るまでの時間少しでも近隣の人の目があるだけで違います。
実際に、近隣に住んでいる方から施設に連絡があり「庭先で転倒しているのを見かけたから」などと連絡が入り訪問したこともあります。
このようなサービスや資源を活用することで、家族の負担もぐっと楽になります。
地域の力を借りることで、介護は続けやすくなります。
一方で「自分がもっと学べたら、もっと支えられるかも」と思う方も多いです。
そんな方には、介護資格の取得を視野に入れてみてもいいかもしれません。
資金のことを考える

在宅介護をするうえで、どうしても気になるのが「お金」の問題です。
実際に合ったケースでは
利用料が2~3ヶ月支払いできていない
年金ないで賄うことができないから、もっとサービスを減らして
お金の話になると言いにくいことかもしれないですが、しっかりと考える必要があります。
まずは制度の理解から。そして「月々どのくらいかかるのか?」をざっくりでも把握しておきましょう。
介護保険で使える支援
介護サービスのほとんどは介護保険を使うことで病院代のように1割~3割の自己負担で利用することができます。
介護保険証に「1ヶ月○○○○単位」と書いてあります。
たとえば月10,000単位の場合、
デイサービス1回が500単位なら、月20回まで1割負担で利用できることになります。
500単位 × 20回 = 10,000単位
自己負担は1割=10,000円 + 食事代
※限度額を超えて利用すると超えた分だけ10割負担となるので、ケアマネジャーと相談して利用を考えてください。

多少の実費が出ても、家族が安心できるならOKというケースもありますよ
月々の費用イメージ
実際にかかる費用は、利用するサービス内容によってかなり変わります。
例として、要介護3・週3回デイサービス利用の場合を見てみましょう(加算なしの単純計算)。
900単位 × 12回 = 10,800単位
自己負担:約10,800円 + 食事代
ただしこれは最低限の見積もり。
要介護3の場合、月6万円程度を想定しておくと安心です。
また、介護サービス以外にも以下のような費用がかかってきます。
医療費(通院・薬など)
おむつ代
福祉用具のレンタル(1割負担)
全体を見渡して、「何にどれだけかかるか」を早めに把握しておきましょう。
使える補助制度・貸付制度
以下のような制度もあるので、地域包括支援センターや福祉事務所などに相談すると教えてもらえますよ。
- 負担限度額認定
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所得や資産が一定基準以下の方が介護保険施設(特養、ショートステイなど)を利用する際、食事や居住費の自己負担額に基準を設けて、費用負担を軽減できる制度です。
- 高額介護サービス費制度
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介護保険サービスを利用した時に、1か月あたりの自己負担額が所得などに応じた「上限額(負担限度額)」を超えた場合、その超えた分があとから払い戻しされる制度です。
だまる高額医療費の介護版ですね
- 住宅改修
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支給限度額は原則20万円までで、そのうち自己負担は1割~3割です。
簡単に言うと、介護が必要な人が自宅を使いやすくするためのリフォーム費用を、介護保険で一部補助してくれる制度です。
これらの制度は「知らないと損をする」ものが多いです。
早めにケアマネジャーや福祉事務所に相談してみてください。
「もう少し費用を抑えられる方法はないか」と考えたとき、介護施設の利用も1つの選択肢になります。
実は、条件をしっかり見比べることで、思ったよりも現実的なプランが見るかるケースもあります。
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在宅サービスを受けるまでの流れ


ここまでで、少しずつ費用がこれぐらいかかる、制度や知らないと損することがふんわりとでも理解できたけど
「結局、介護サービスを受けるにはどうしたらいいの?」
なにから手をつけたらいいのかわからない
そんな方のために、介護サービスを受けるまでの流れをステップ形式で紹介します。



介護認定が出てやっとサービスが受けれるから、流れの確認をしてください。
まずは、「要介護認定」の申請をします。それは、病院に入院中だとソーシャルワーカーが、市区町村の窓口で行うことができます。
1ヶ月ぐらいすると認定が下ります。「要支援1~要支援2」「要介護1~要介護5」までに区分され、介護保険が使えるようになります。
地域包括支援センターでも、申請の手続きのサポートしてくれます。
認定結果が出たら、ケアプランを作成する「ケアマネジャー(介護支援専門員)」を選びます。
自分で選ぶことや地域包括支援センターの紹介で選ぶことも可能です。
クリニックが居宅支援事業所を持っている場合だと、そのままケアマネジャーとして担当についていることが多いです。
ケアマネが決まったら、いよいよケアプランの作成へ。
本人やご家族の希望を丁寧に聞き取りながら、
リハビリを重視したいのか?
入浴支援が必要なのか?
介護者の負担を軽くしたいのか?
……などを整理して、最適なサービスの組み合わせを提案してくれます。
ケアプランが決まれば、関係事業所との契約を結び、いよいよサービスがスタート!
その方1人ひとりに合わせた、サービス、デイサービス、訪問介護、ショートステイなど
必要に応じて組み合わせをして利用していきます。
本人の状態や在宅での状況の変化があれば、その都度変更をすることも可能なのでケアマネジャーと一緒に在宅介護を考えていくことが可能です。
まとめ 在宅介護を「続けるため」に必要な準備


在宅介護は、始めるより継続するほうが難しい・疲労がたまります。
でも、地域の力をかり、使える制度をうまく利用し、無理のないプランを立てることで、長く安心して在宅での生活を支えることができます。
そのためには
・地域資源をうまく活用する
・資金のことを早めに考えておく
・正しいステップでサービスを受ける準備をする
この3つをおさえるだけでも、介護者の負担はずいぶん軽くなります。



1人でがんばらない!これが1番の秘訣です
「今すぐに施設には入るつもりはないけど不安がある」「いざという時の選択肢を考えておきたい」
そんな方には、このようなサービスもチェックしておくと安心です。
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