介護施設の施設長になりたい!って思った時にこんな疑問がでませんか?
「施設長になるために資格っているの?」
「どんな資格を持っていると評価されやすくなるの?」
「そもそも施設長になるための条件あるの?」
実際に自分が考えたことです。
資格が必要だったら、どのような資格が必要?
そもそも、自分が目指せるポジションなのか?
この記事では、「施設長になるには、資格・経験・スキルはどれだけ必要なのか?」について、現役の施設長である私がわかりやすくお伝えします。
本記事の内容
・施設の種類別の必要資格
・現場で求められるスキル
・実際に施設長になるまでの経験年数
・資格がない人が取るべき行動

「今の自分になにが足りないか」を確認してみてください。
施設長になるには資格が必要?【結論:場合による】


弁護士や美容師のように、「資格がないとなれない職業」ってありますよね。
では、介護施設の施設長も“資格がないとなれない”のでしょうか?
結論から言うと!
資格がなくても、施設長にはなれます!
誰でもチャンスがあるポジションなんです!



ただし、施設の種類によって条件は異なるので、次からくわしく解説していきます。チェックしてみてください!
結論 資格がなくてもなれる施設もある
施設長や管理者と呼ばれるポジションは、施設の種類によって多少呼び方が違います。
たとえば、「特別養護老人ホーム(特養)」の場合は、以下のいずれかを満たしていればOKです。
- 社会福祉主事の要件を満たすもの
- 社会福祉事業に2年以上従事したもの
- 社会福祉施設長資格認定講習会を受講したもの



このうち1つでも満たしていればOKです。
ざっくり言うと...
社会福祉主事任用資格は、福祉系大学を卒業していれば自動的に得られることが多いです。
2年以上の福祉経験があれば、それだけで条件クリアになるケースもあります(実は一番簡単かも)
施設長資格認定講習会は、通信教育などでも取得可能です(数万円+数ヶ月)



資格がまったくない人でも、受講・実務経験で要件クリアできる道はあります。
気になる講座はコチラ
「種類によって必要資格が違う」ことを知っておこう
「資格がなくてもなれる!」とはいっても、すべての施設に共通しているわけではありません。
施設の種類によっては、明確に資格が求められるケースもあります。
例えば
- 介護老人保健施設(老健)
-
施設長は医師に限る。実質的には「副施設長」が施設の運営を担うケースが多い
- グループホーム
-
認知症介護の実務経験3年以上+「認知症対応型サービス事業管理者研修」の修了が必要
- デイサービス
-
特別な資格は求められないが、経験と信頼が重視される
このように、施設ごとにルールが大きく違うので、まずは自分が目指す施設の種別を明確にすることが大切です。



次ではわかりやすく表で紹介します。
施設種別 | 資格・条件の概要 |
特別養護老人ホーム(特養) | 以下のいずれか1つを満たせばOK 社会福祉主事任用資格・社会福祉事業に2年以上従事・施設長資格認定講習会の修了 |
介護老人保健施設 (老健) | 管理者は原則「医師」 ※副施設長(事務長的役割)が実質的に運営を担当することが多い |
グループホーム | 認知症介護の実務経験が3年以上、認知症対応型サービス事業管理者研修の修了 |
デイサービス 訪問介護 | 特別な資格要件はない ※法人によっては「介護福祉士」「実務経験3年以上」などと条件がある場合も |
小規模多機能型 居宅介護 | 認知症介護実践者研修、もしくは認知症介護実務者研修の修了」「認知症対応型サービス事業管理者研修の修了」 |
施設長に必要なスキルとは?


施設長になるために極論必要な資格はないことがわかったと思います。
ただし、資格条件以外に大事にしておかなければならないスキルがあるんです。
「実際に運営をまわせるスキル」も求められます。
ここでは、私が自身が働いていて「これは必要だな」と感じた3つのスキルを紹介します。
マネジメント能力(採用・教育・チームづくり)
施設長は、職場の“空気”や“チームのまとまり”を作るのが役割としてあると考えています。
そのため、職員の採用・教育・配置・モチベーション管理といったマネジメント能力が求められます。
- どんな人を採用するか?
- どう教育して戦力化するか?
- トラブルが起きたとき、どう収めるか?
特に「人材が足りない」と言われがちな介護業界では、
採用と定着がうまくいくかどうかが、施設の質そのものを左右します。
こんな時、施設全体のことを考えて目先の事だけでなく1・3・5年後など考えることが出来るかが問われてきます。



現場の声を聞きながら「この人が働きやすいチームって何だろう?」と常に考えてます。
介護現場の理解・共感力
施設長になると現場から少し離れることもありますが、
介護の現場を理解しているかどうかは非常に重要です。
私自身は介護職から施設長になったため現場のこと知らないわけではないですが
1年2年と経過すると現場の様子が薄くなりやすいので現場を知ることを心掛けています。
ポイントとして
- 介護職員が感じている苦労を理解できるか?
- 実際の流れを知らずに指示してないか?
- 曖昧な方針が、現場を混乱させていないか?
現場感覚がない施設長は、「あの人は上から言うだけ」と思われてしまい、チームが機能しにくくなることもあります。



1日1回はユニットを見に行っています。
収支管理・書類業務など「経営的視点」
施設長になると、数字の世界も避けて通れません。
始めに大変だったのが「数字」でした。
毎月の収支がどれぐらいあるのか、業者の把握、稼働率がどれくらいあれば安心するのかなど
今現在でもわからないこともありますが1年1年より具体的に数字を見直しながら、運営しています。
そこで、このようなことをチェックしています。
- 毎月の収支をチェック
- 加算や加点の管理
- 行政への書類作成と提出
- 人件費と稼働率のバランス判断
こうした“お金と制度の視点”が持てないと、「サービスは良いけど、経営が立ちゆかない」なんてことにもなりかねません。



最初は経営のことなんてわかりませんでしたが、少しずつ勉強しながら対応しています。完璧じゃなくていいけど、“数字を無視しない”姿勢は大事です。
経験年数はどれくらい必要?


「施設長って、50代ぐらいとかにならないとなれない?」
そんなふうに思っている方も多いと思います。
実際には、明確な「〇年必要」というルールはありません。
私の経験から言えるのは、“ある程度の現場経験と信頼”がないと厳しいということです。
ここで、ざっくりですが私の経歴を紹介します。
介護職として現場に入職(資格なし・未経験)
小規模多機能型居宅介護の管理者
介護福祉士取得
ショートステイのユニットリーダーなど
施設長に就任
こうして見ると「10年もかかるのか」と思われるかもしれませんが、これ結構早い方ですよ!
ただし、私より早くに施設長になっている方もいると思います。
経験やタイミング、法人の体制によってはもっと早いケースもあります。
私の知人も30代前半で施設長になったと言われていました。
そんなときに共通しているのは、「現場で信頼されていた人」だということです。
どれだけ現場経験を積んで、「この人なら任せられる」と思われるかが、一番の鍵だと感じています
転職サイトが気になる場合はコチラ
資格がない人の選択肢【通信講座&転職】


資格がなくても極論、施設長にはなれることはわかったけど...
ある程度、介護職のことを知るにはやっぱり資格は大事だけど働きながらとか無理かな…
こんなふうに、不安に感じている方も多いと思います。
でも、安心してください
私は働きながら資格を取得してきました。
今からでも取得できる資格や、実務経験を活かして挑戦できる転職ルートもあります。
あわせてこちらの記事もチェックしてみてください。


実務者研修など、まずはステップアップ可能な資格から
介護業界でキャリアアップを目指すなら、まずは実務者研修の取得がおすすめです。
介護福祉士取得の前にまずは取得して損はありません。
- 介護福祉士の受験資格を得られる
- 通信講座で自宅学習+数日の通学でOK
- 資格手当がつく施設も多く、年収UPにもつながる



「働きながら取れる」のが本当に助かりました。時間がない人こそ、先に動いておくと楽です。
資格を取りたいあなたへ
「まだ施設長に必要な資格が足りてないかも…」と感じた方は、
働きながら取得できる資格講座をチェックするのがおすすめです!
- 介護福祉士の受験資格を得られる
- スキマ時間で自宅学習OK
- 分割払いや返金保証ありで安心
社会福祉主事任用資格は大学通信などで取得可
特別養護老人ホーム(特養)などで施設長を目指す場合、
「社会福祉主事任用資格」を持っていると有利です。
この資格は、通信制の大学や短大などで取得できます。



私は大学卒業と同時に取得していましたが、「あとからでも取れる」というのは大きな安心材料です
社会福祉主事任用資格の取得を検討するなら、大学通信制講座もおすすめ
- 特養の施設長を目指すなら取得しておくと◎
- 学費も10万円台から、半年〜1年で取得可能
- 福祉分野の他キャリアでも評価されやすい



今からでも全然遅くありません。情報を集めるだけでも、一歩前進です。
転職で「施設長候補」として採用される道もある
資格がなかったとしても、実務経験や人柄が評価されて「施設長候補」として転職する道もあります。
最近は、
・職場の雰囲気を大事にする法人
・成長意欲のある中堅スタッフを育成したい法人
などが「管理者候補」で採用するケースも増えています。



自分が“施設長としてのポテンシャルがあるか?”を知るためにも、転職サイトで情報収集するのはおすすめです。
施設長候補の求人を探すなら
資格を考えているならこちらもおすすめ!
まとめ|施設長になる道は、あなたにも開かれている


ここまで、「施設長になるにはどんな資格や経験が必要なのか?」をお伝えしてきました。
改めて要点を振り返ると…
- 資格が“絶対必要”なわけではない(施設による)
- 多くの施設で「経験」「信頼」が評価される
- スキル(マネジメント・現場理解・経営視点)も重要
- 今から取れる資格・転職でのチャンスもある
「施設長」と聞くと、遠い存在に感じるかもしれません。
でも実際は、今の仕事をコツコツ頑張っている人ほど、チャンスが巡ってくるポジションなんです。



私自身、「自分なんかにできるのかな?」と思いながらも、一歩ずつ進んできました。
今「目指してみようかな」と思ったその気持ちを、大事にしてほしいんです。
▼ 最初の一歩は「情報を集める」ことから
最初は、「キャリア相談だけ」からでも大丈夫。
自分の市場価値を知るだけでも、一歩前に進めます。
施設長になる道は、資格や年数だけじゃなく、「やる気」「信頼」「行動」で切り拓くものです。
あなたにも、必ずチャンスはあります!
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