「できることなら、家で介護を続けたい」
「本人の気持ちを考えてまだ、自宅での介護を続けます」
このように、考えている家族の方は多いです。
でも、実際「何から始めたらいい?」入院中に介護が必要になって病院の人にいろいろと言われたけど、なにがなんだかわからない
「どこまでサポートしてもらえるの?」と不安や悩みばかりでなはいでしょうか?
この記事では、介護施設の施設長の視点から
在宅介護の基本と準備についてお伝えします。
今すぐ使えるサービスや失敗しないためのポイントまで解説していきます!
本記事の内容
- 在宅介護とは
- 在宅サービスの種類
- 在宅で介護をするためには
- 資格取得、老人ホーム検索
在宅介護とは

在宅介護とは…
特養などのいわゆる老人ホームと呼ばれる施設には入らずに、自宅で介護を行うことをいいます。
「今まで過ごしてきた自宅で、できるかぎり過ごしたい。」
「老人ホームに入ると利用料が高いから、もう少し自宅で介護をしないと。」
など、考えることは皆さんいろいろとあるとは思います。
本人の思いと違い、介護者は仕事や家事に加え介護ともなると負担が大きくなると共に、
介護を受ける本人にとっても、居心地が悪くなるかもしれません。
在宅介護とは、特別養護老人ホーム(特養)などの施設に入らず、自宅で介護を行うこと
- 介護費用をなるべく抑えたい
- まだ施設に入るほどではない
- 家族で支えたいと思う気持ちがある
このような理由から在宅介護を選ぶご家族もいますが、現実として、介護負担は大きく大変です。
そこで、介護のプロである在宅サービスを利用することで介護軽減を図れたり、本人のストレス解消にも活躍します。
次の内容からどのようなサービスが在宅サービスに当たるのかを説明します。

知っているサービスもあると思います!
また、介護に関わる中で介護の資格を取るのも選択肢のひとつです。情報だけでも見てみてください。
在宅で受けれるサービス


在宅介護といっても「全部家族だけでやらないといけないことなんてありません。」
介護保険を利用すれば、さまざまな支援を受けることができます。
通所系サービス、訪問系サービス、入所系サービスのおおまかに3つに分けることが出来ます。
また、それぞれの中にも、細かい種類があります。
これも使えるの!?というサービスもあるので確認してください。



なんかややこしいですよね…表があればわかりやすいですかね?
在宅サービス | ||
通所系 | 訪問系 | 入所系 |
デイサービス 通所リハ 小規模 看多機 | ヘルパー 訪問入浴 訪リハ 訪看護 | ショートステイ 短期入所療養介護 |



こんな感じに分けることが出来ます。
通所系サービス(施設に通うタイプ)
まずは、日中だけ施設に通う「通所系サービス」から紹介します。
自宅で過ごしながら、必要な部分だけをプロに任せたい人に向いています。
- 通所介護(デイサービス)
-
食事、入浴、レクリエーションなど。最もよく使われているサービスです。
自宅まで送り迎えをしてくれます。
- 通所リハビリテーション(通リハ)
-
理学療法士や作業療法士によるリハビリが中心です。
介護を受ける側も、リハビリのことを気にされることが多々あるため、リハビリの先生がいる施設は人気が高いです。
- 小規模多機能型居宅介護(小多機)
-
「通い」「泊り」「訪問」のサービスが1つの事業所で行うことができるため、柔軟なサービスを受けることが可能です。
このサービスは比較的新しいので、デイサービスなどに比べると聞きなじみがないかもしれません。
- 看護小規模多機能型居宅介護(看多機)
-
小規模多機能型居宅介護と同様に、「通い」「泊り」「訪問」のサービスが1つの事業所で受けることが可能で、なおかつ医療ニーズにもしっかりと対応できるのがポイントになっています。しかし、これも比較的新しいサービスであるため知らいない人も多く、事業所も少ないです。



多いのはデイサービスや通リハの利用の人が多いです。
訪問系サービス(自宅に来てもらうタイプ)
「家のことも頼みたい」「家から出るのは嫌で通うのが難しい」という場合には、訪問系サービスがピッタリ!
- 訪問介護(ヘルパー)
-
掃除、洗濯、調理、排泄介助などと決められた時間内で生活支援や身体介助をしてくれます。
- 訪問入浴介護(訪問入浴)
-
自宅の浴槽が狭かったりし入浴させるのが困難な場合、専用の浴槽を持って自宅へ訪問。寝たきりの方でも利用可能です。
- 訪問看護(訪看)
-
訪問看護は、主治医の指示を受け、健康チェックや医療的な処置を行います。インスリン注射や褥瘡の処置など
- 訪問リハビリテーション(訪リハ)
-
自宅でリハビリが受けることができます。また、介護する家族へのアドバイス・相談も行っています。
- 居宅療養管理指導
-
主に薬剤師が自宅に訪問して、服薬指導や薬の管理を行います。



自宅に浴槽を持ってきて入浴できるっていいですよね
入所系サービス(一時的に施設に預ける)
どうしても、家族が対応できない時には短期間だけ施設を利用することもできます。
- 短期入所生活介護(ショートステイ)
-
特養などの施設に一泊二日から数週間の利用が可能です。
施設の作りは、特養と同じであるため4人部屋、個室などがあります。最近の場合は、個室がスタンダードになっています。
- 短期入所療養介護
-
医療ケアが必要な方向けのショートステイ、老健などで対応できます。



夜間の問題が解決するとホッとしますよね
家族と介護について話し合う


在宅介護を始める前に、必ず家族で話し合っておきたいことがあります。
- 誰がキーパーソンになるか
- どこまで介護に関わるか
- 仕事との両立はどのようにするか
- そして、将来的に施設入所を考えておく
この部分が曖昧や話し合いができていない場合、後々後悔することになります。



私もいろいろなケースを見てきてアドバイスをしたこともあります。
・はじめは頑張ると言われていたが、すぐにプランの変更をしてと言われる
・家族送迎になっていたけど、予定を忘れていた
・キーパーソンである方と、なかなか連絡がつかない
・将来的なことも視野に話をしても、行動にうつしてくれない
その他、数えきれない相談やケースを見てきました。
だからこそ、はじめにしっかりと話し合いを家族で話し合いを行ってください。
また、1年に1回でも定期的に確認するのもオススメしています。



1人では介護はできないのでしっかりと周りの力も活用しよう!
介護に関わる中で『ちゃんと知識をつけたい』と思ったら、介護の資格を取るのも選択肢のひとつです。
未経験でも始めやすく、将来的に仕事にもつながります。
介護の協力者をみつける


在宅介護を続ける上で一番大事なのは「誰かに頼れるか」です。
自分一人だけ、家族だけで問題を解決する、抱え込むのは限界があります。
それよりかは、その問題をどうやって解決するか、相談する場所や解決方法を知っている人に聞く方が早いです。
具体的には、このような人たちがその問題や解決の味方になってくれます!
- ケアマネジャー
-
通いサービスや訪問サービスなど本人の要望やご家族の要望を聞きとり、その方らしい生活を過ごせるように支援します。
そのため、このような要望(介護サービス)のケアプランの作成や介護サービスの調整をしてくれます。
そのため、一番在宅での生活を理解してくれている人です。
- 地域包括支援センター
-
市町村ごとにある相談窓口です。
ケアマネジャーをつけるにはどうしたらいい?
介護保険の申請方法は?
今こんなことに悩んでいます。など
どんなことも聞いてみてください。
- 介護サービス事業者
-
デイサービスのスタッフ、訪問介護のスタッフなど現場のスタッフに直接聞くことも問題ありません。
実際に、介護をしているスタッフに聞くことで不安が解消されたりすることもあります。
私も、送迎などで家族と会った時には、しっかりと本人の様子もだけど、家族の困っていることなども聞くようにしていました。
- 親戚、近所の人
-
近所の人は案外みているもので、「○○さん、あそこの施設行ってるんだな。」など時々聞くことがありました。
そのため、近所の方との仲も良好にしておくことも良いことかもしれませんね
「どうしても在宅が難しいと感じたら、無理せず施設入所を検討しても大丈夫。今は条件から簡単に探せる便利な検索サイトもあります。」
まとめ 在宅介護は「1人でがんばらない」が正解


在宅介護は、家族の気持ちだけでは続きません。
在宅で受けれるサービスとして
通所系サービス(デイサービス)
訪問系サービス(ヘルパー)
入所系サービス(ショートステイ)
このようなサービスを活用して在宅介護を継続してみてください。
そして、在宅介護で必要なのは「介護保険を利用すること」「知っている人からおしえてもらう」ことです。
- プロの力を借りられる在宅サービス
- 本音で話せる家族の話し合い
- 支えてくれる地域の協力者たち
これらをうまく活用すれば、在宅でも安心して介護を続けることができます。



無理せず、頼れるものには遠慮せず頼ってくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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